子どもへの関わり方 コツ

 

 

 

・子どもの希望に応えられないときのコツ

 

 

共感すること

子どもの要望にただ否定するだけでは、喧嘩になるかもしれません。

例えば、夜ご飯にハンバーグを出して、子どもが「カレーがいい」と言いました。

 

「わがまま言うな」では、こじれますよね。

 

かといって、「これからカレーつくるね」なんて私は言えません。

 

こんなときこそ共感です。

 

 

「カレー食べたいのね。わかったよ、でも今日はハンバーグなのよ」といえば、

子どもは「気持ちを分かってくれた」と感じ、落ち着くことでしょう。

 

大人でも、「そうだよね」「わかる、わかる」と言ってもらえると、

気持ちが落ち着きませんか。

 

言い分に賛成できなくても、共感することはできます。

 

共感で応えると、意思決定権は投げかけてきた本人にゆだねられます。

 

人は、自分で決めると結果がどうであれ納得できます。

 

誰かに決められると、押し付けられた感じがするし、その人のせいにします。

 

子どもの気持ちを落ち着かせるためにも、自分で決めて行動できるようにするためにも、「共感」がいいです。

 

 

 

 

 

・子どもが本音を話せるような、話しやすい環境づくり

 

 

子どもと目を合わせていますか。

子どもに笑顔を見せていますか。

 

 

大人でもそうですが、話していても、相手が違うところを見ていたり、

相槌をしてないと、話しづらくなります。

 

 

手を止めて、目を見て、うんうんとうなずきましょう。

 

話す側が聞いてもらっていると感じられるように。

 

 

 

 

・子どもに親の気持ちを伝える

 

無口な親がいますが、何も伝えないなら、子どもは何も受け取りません。

 

子どものことを愛しているけど、伝えていないなら、子どもは愛されていることを

知りません。

 

愛されていたことを大人になってから知るより、小さいころから愛されていると感じて育ちたいと思います。

 

そうしたら、その子はもっと自信が持てたし、のびのび育ったのではないかと思います。

 

「ありのままでいいんだよ」「愛しているよ」は心で思っているだけでは、

相手に伝わりません。

 

子どもがそれを感じられるように、言葉と態度で伝えてあげてください。

 

 

 

 

 

子どもの選ぶ道

 

 

 

親は子供のことが心配で、「こうしなさい」と、子どもに指示を出したくなったり、

失敗しないようにと先手を打って、子どもが歩む道にレールを敷こうとしたりします。

 

これでは、子どもは自分で考えることができなくなり、何事も人任せになってしまいます。

 

子どもを前から引っ張り上げるのではなくて、後ろからそっと押してあげるイメージです。

 

子どもが本気で取り組めるようになるまで、待ってあげる。

親は応援しながら、本人が本気になるのを「待つ」しかないのです。

 

 

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本人がやりたいと言ったことに対して、親が黙って背中を押してあげると、子どもなりに努力します。

 

しかし、多くの場合「待つ」ことができずに、親が方向を決めたり、変えたりしてしまうので、子どもの意欲を削ぐのです。

 

子どもは、必ず自ら関心を持ち、選び、努力し、自立していきます。

 

思い切って、子どもに任せてみましょう。

 

 

もどかしいし、イライラすることもあるかと思いますが、「自分はこうしたいんだ」という確かな志を子供が持ってくれることを待ちましょう。

 

 

 

 

 

 

 

子どもが選んだ道を否定しない。

 

親としてはハラハラすることもあるでしょう。

 

悩むこともあるでしょう。

 

子どもの考えを受け入れる。笑ったり、けなしたりしない。

 

どうすればいいか一緒に考えたり、親は子供より人生経験があるので、人生の先輩としてアドバイスするのはいいと思います。

 

無謀だと思えることや、親には縁のない世界でも。

 

そこで、道が開かれなければ、しかたない。

 

子どもが選ぶ道を、親は後押ししてあげる。

 

 

 

 

さいころから、「ああしなさい」「こうしなさい」と指示されながら育った子は、

自分が何をしたいかわからなくなり、親子の間の会話に本音が少なくなります。

 

幼い子が親の顔色をうかがっているのは、かわいそうだと思います。

 

 

家庭の中に、子どもが自分の本音を言えるような雰囲気をつくってあげましょう。

 

 

子どもが本音を話したとき、さえぎることをせず、最後まで聞いてあげましょう。

 

もし、意見があるなら、「私はこう思うな」と話し合ってみてください。

 

親に言いたいことも言えないような子は、何を考えたりしているか、自分でもわからない子になります。

 

これは悲しいことです。

 

言わせるだけは、思いっきり言わせてあげてほしいです。

 

子どもの自尊心を傷つけるような否定の仕方ではなく、「私はこう思う」と

わかりやすく伝えましょう。

 

言いたいことも言えなかったり、感じたいことも感じられないような状況は、

子どもの人生の幅を狭めています。

 

子どもは、何を感じ、どう考えているか。

子どもが本音で話している会話を大切にしてください。

 

 

 

 

子どものありのままを受け入れる

 

 

 

子どもが望んだことに望んだとおりに応えてあげると、

わがままな子になるのでないかと心配される方が少なくありません。

 

甘やかしたら、この子もためにならないという親心もあるかと思います。

 

が、甘えてくる子供の背景には、子どもなりに不安や寂しさ、悲しみなどを感じていることの現れなのです。

 

 

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親に癒されたいのに、甘えたいときに拒絶されると、その時の子供の気持ちは救われないままです。

 

逆に、いつまでも親に甘えていなければ不安を感じるようになります。

 

 

「抱っこ」という子供に対して、「もう自分で歩けるんだから歩いて」と言わずに、

抱っこしてあげる(子供の望みに応えてあげる)と、親に受け止めてもらえたと感じて心が満たされるのです。

 

 

 

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甘えたい気持ちを親が応えてあげないと、その子の心は満たされないままです。

 

 

 

いつしか自然と、子どもは親に甘えることが少なくなっていきます。

 

ですから、子どもが求めてくる間は、望みに応えてあげましょう。

 

 

 

 

子どもは、自分の望みが十分に満たされれば、安心して自然に親から離れていきます。

 

注意してほしいのは、子どもが欲しがるものをなんでも買い与えるのは違います。

 

 

 

自分は大切にされているんだと感じられるよう、存分に甘えさせてあげて下さい。

 

 

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泣いている子どもに「泣くな」と言っても、そう簡単に泣き止めないように

本人が変えられないことは言わない。なぜなら、自分を否定されたような気持になるからです。

 

変えたほうがいい行動があれば、それだけ伝えればいいのです。

 

本人が変えられることは言う。

変えられないことは言わない。

 

そして何より大切なのは、「そのままでいいんだよ」という気持ちを

日ごろからたっぷり伝えておくこと。

 

ありのままを受け入れるには、忍耐がいります。

 

 

 

 

・「だめなとこ探し」から「いいとこ探し」へ

 

 

できないところばかり気になって怒っちゃう・・・

 

できるところを認めてもらうと、大人も気持ちがいいですよね。

 

 

 

「にんじん残してる」ではなく「トマトは食べられたね」というふうに、

 

見方を変えていくと、同じことでも見え方が変わってきて、出てくる言葉も変わります。

 

「いいとこ探し」を続けていくと、不思議なことにいいところが見つけやすくなります。

見えてなかったことが、見えるようになります。

 

そうすれば、子どもをありのまま受け入れられるようになります。

 

「ありのまま受け入れる」には、小さいことでも「いいとこ探し」をお勧めします。

 

 

【しつけ】利用できるもの

 

 

 

子どもは親のすることを真似します。

 

真似してほしくないことも、真似しますよね。(笑)

 

兄弟や友達の真似も上手です。

 

親が躍起になって教えなくても、真似してできるようになることがありますよね。

 

これをしつけにも利用しましょう。

 

掃除や片づけの習慣も繰り返し子供に見せたり、一緒にやってみることで自然と身に付きます。

 

 

 

 

 

 

絵本の世界では、植物も動物も擬人化されて描かれていることが多いですよね。

 

これをしつけにも利用しましょう。

 

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「おもちゃ投げたら、痛いよって泣いちゃうよ」

「くつした君は、はいてくれたらうれしいんだって」など

子どもの世界に入り込むことで、お母さんも楽しみながら子供と接することができます。

「おもちゃ投げちゃだめ。」「早くくつしたはきなさい。」とお母さんが言うより、効果的です。

 

 

何回言っても、言うことを聞いてくれない経験ありませんか?

子どもはただ、言われている意味がわからないだけかもしれません。

 

大人が普通に使っている言葉が、子どもにはわからないことがあるんです。

 

具体的に伝えてみましょう。

 

「ちょろちょろしないで」→「椅子に座ろうね」

「着替えて」→「服を着ようね」など

 

具体的に言ってあげると、子どもに伝わりやすくなります。

 

 

 

 

 

 

・人形を活用しましょう。

 

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少し、声や口調を変えて「一緒にご飯食べよう」と人形が喋っているかのように話しかけます。

子どもは遊びの延長のような楽しい気分でのってきます。

「ごはん食べてよ」と怖い顔をして言うよりも、効果がありますよ。

 

 

絵本やテレビも利用しましょう。

 

子どもが楽しみながら歯磨きやトイレできるように、うまく工夫されています。

 

このように子ども心に訴えるツールをどんどん利用しましょう。

 

 

 

 

以前、「ほめる」より、「ありがとう」と言いましょうと、ブログに書きましたが、

子どもは、お母さんがうれしい、助かったと思うことに敏感で、大きな喜びを感じます。

 

「手伝ってくれてありがとう」など、こまめに子どもに伝えましょう。

 

子どもは、お母さんが喜んでいる、自分は役に立っていると思い、

もっともっとがんばります。

 

 

 

 

 

 

「これしないと、鬼がくるよ」とか怖い存在を引き合いに出すことありませんか?

 

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子どもは怖いから一発で言うことを聞くので、効果は抜群です。

 

が、

 

恐怖心を与えるのはあまりよくありません。

 

怖いからやるのではなく、なぜやるのかを伝えたり、考えさせたほうが、自然に培っていきますよね。

 

 

人に迷惑をかけないのが自立?

 

 

 

子どもしつけるときに、「人に迷惑をかけないようにしなさい」

と言ってはいませんか?

 

大人になっても、人に甘えたり頼ったりすることは必要だというと、

驚かれるかもしれません。

 

 

 

 

家の中で甘えられる人は、家庭の外ではしっかり仕事ができるものです。

 

 

自分が人に頼るばかりで、人から頼られるのは拒絶するのであれば、

それは悪い「依存」です。

 

 

互いに頼り頼られる関係は、望ましい相互の「依存」です。

 

 

なんでもひとりでしっかりするのではなく、安心して相手に頼める子に。

そして、頼まれたら一生懸命やりなさい。と教えましょう。

 

 

人から頼られない人生なんて、こんなさみしいことはありません。

 

 

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互いに苦手なところをフォローし合えるからこそ、

人と人とが一緒にいる意味でもありますよね。

 

 

子どもに「しっかり社会的に自立してほしい」と言うとき、それは「孤独」と違うことも伝えていきましょう。

 

人に安心して頼り、頼られるような生き方をしようと伝えましょう。

 

 

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自立とは相互依存です。

 

口で教えるよりも、親である自分自身が、そういう生き方を子供に示してあげるのが、

一番いい方法です。

 

人に迷惑をかけないように育てなければと、親は力が入りがち。

 

でも、焦らなくていいのです。

 

 

 

子どもをしっかり育てたいと思っているなら、時間をかけて、人間性を育む

子育てをしましょう。

 

 

私が知らないことを友達が知っていたり、自分にはできないことも、他の人はできるように、人間は得意不得意なことがばらばらです。

 

 

得意な人が不得意な人を手助けしてあげれば、世の中はうまくいきます。

 

 

 

 

 

子どもが自立するための土台づくり

 

 

 

幼少期に手をかけてあげる。

建物に例えると、基礎工事をしっかりするということです。

 

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基礎工事がしっかりしていないと、その後の教育にお金をかけても、

いい大学に入れても、人として大切な部分にほころびが出できてしまいます。

いくら見栄えが良くても、土台がしっかりしていなければ、不安定で、

小さな地震でも傾いてしまうのと似ています。

 

時間がかかっても、土台をしっかりと丁寧にしておくと、

その強さはゆるぎないものになります。

 

 

 

どうか、急ぎすぎず、しっかりと土台を作ってから、次へ進んでください。

 

土台がしっかり作られてから自立すれば、人生の雨風にも耐えられる立派な人になっていきます。

 

 

 

自分は存分に可愛がってもらえたという経験があれば、人も信じられるし、

自分を信じることもできるようになります。

 

幼いころから、自分をしっかり受け入れてもらって、いっぱい助けてもらう

そうした経験をした子どもは、規則やルールなどの約束事を守ったり、

友達や周りの人の気持ちを受け入れたりする力が身に付きます。

 

 

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・いじめをする子は「悲しみを分かち合う感情」が十分に育っていない。

 

もとを正せば、その子は「人と喜びを分かち合う経験」が少なかった。

 

仲間同士で、安心して頼ったり、頼られたりできる関係を築けない子は、

”いじめる・いじめられる”不幸な関係に陥りやすい。

 

 

 

 

 

生後4~5か月の赤ちゃんは、自分が喜んでいるとき、お母さんにも喜びを感じてほしいと思うようになるといいます。

 

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喜びを分かち合うところから、人間的なコミュニケーション機能が発達していきます。

 

そうした経験を積み重ねてきた子は、自分に対しても人に対しても、

寛容に育ちやすく、豊かな人間関係を築きやすい。

 

具体的には、「子供の話をよく聞く」「子供が求めることを叶える」などです。

子どもの年齢は、それほど重要ではありません。

 

また、子どもが悲しんでいるとき、親も悲しむ姿を見せることです。

 

それが、人間的なコミュニケーション、人間らしさでしょう。

 

子どもは、親と喜びや悲しみを分かち合えた喜びをもって、しっかりと自立していきます。

 

 

 

 

あらゆる場所でも、いくつになっても、「いつも私を気遣ってくれる家族がいる」

 

自分を守ってくれる存在が生み出す安心感や喜びは、生きる力を与えてくれます。

 

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社会のルールや約束を守りながら生きるには、自分はひとりじゃない。

いつも見てくれている人がいるという実感を持つことが必要だと思います。

 

 

 

 

子どもの欲求不満の原因

 

 

 

前回記述しましたが、子どもが甘えてきたり、乱暴になるのは欲求不満だからです。

 

 

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何が、この子をそんなに欲求不満にしているのだろうと考えてみてください。

 

そもそも、欲求不満のない人間はいません。

欲求不満の中には、向上心につながる健全なものもあるので、すべてが悪いわけではありません。

 

ただ、他者に対して攻撃的になるなど、気になる様子があれば、

欲求不満の原因を気にしてあげましょう。

 

 

 

 

 

・子どもが欲求不満を強くしてしまうときは、親にも欲求不満があることが多い。

 

親も欲求不満があれば、子どもにストレスを与えるような叱り方や、関わり方をしているかもしれません。

 

大人も欲求不満が溜まっていると感じたら、うまくガス抜きをする必要がありますね。

 

親のストレスを解消することで、子どもの欲求不満を小さくする一歩になります。

 

カーッとなっている子どもに対して、「なんだ、その口の利き方は!」と、

こちらも一緒に熱くなってしまうのは、火に油を注ぐようなもの。

「うるさい!」などと、言い合いになってしまうでしょう。

 

「その言い方怖い」「ママ嫌だな」と穏やかに伝えればいいのです。

 

強い口調よりも、穏やかな口調のほうが、気持ちが伝わりやすいです。

 

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「母性性」は、父親も協力してできることなので、母親まかせにはしないでくださいね。

 

「母性性」とは、受容的・許容的な空間をつくること。

すなわち、くつろげる安らぎの場を提供することです。

外で何があろうと、家に帰ればホッとする。

包み込まれるような、あたたかい関わりのことです。

子どもに「ありのままでいいよ」と伝える力。

許容・受容・承認・包みこみです。

 

 

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「父性性」とは、規則・規律・義務・約束などをしっかり教えていく力です。

 

 

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子ども成長には「母性性」と「父性性」の両方が必要です。

 

ただし、子どもがまだ幼いうちから「父性性」もなければいけないと焦るのは禁物。

 

まずは、子どもに「母性性」を十分に与えて、そのあとで「父性性」をゆっくり伝えていけばいいのです。

 

十分に「母性性」が満たされてはじめて、「父性性」が入っていくのです。

 

 

 

子どものしつけが気になる方は、まずは、子どもが安心してわがままを言えているかな、親から愛されていると実感できているかな、というふうに見てあげてください。

 

焦って厳しくしつけるより、子どもはまっすぐに育ちます。

 

家の中では、お母さんに限らず、みんなで子どもをとことん受容すること。

 

これ以上に大切なことはないと思います。

 

 

 

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